JavaOne 2014 サンフランシスコ報告会 Tokyoに参加しました
JavaOne 2014 サンフランシスコ報告会 Tokyoに参加してきたので、軽くまとめてみます。アーキテクチャトレンドと、EEのアップデート以外は関心が無いので、あまり触れません。
イベントの概要
- 9月に米国で開催されたJavaOneの参加者がイベントの内容を共有する会です。
- 話題の中心は「Oracle公式のJava」ですが、OSSや最新の開発トレンド等、幅広い話題を扱います。
- イベントの詳細は以下のURLを参照してください。 -> http://jjug.doorkeeper.jp/events/15151?utm_campaign=event_15151&utm_medium=email&utm_source=ticket
イベントの雰囲気
- 座席の占有率は30〜40%ほどで、盛り上がってる風でもなく、ボチボチという雰囲気でした。
- 会場のOracle本社13Fは綺麗ですし、無料のWiFi環境の整備等、細かいところに気遣いを感じました。
- 司会進行、説明等は丁寧でわかりやすかったです。場所が場所ですし、きっちりしてますね。
基調講演から振り返る JavaOne 2014
- スライド -> http://www.slideshare.net/OracleMiddleJP/javaone-2014-san-francisco-report-40392345
- Java SE8は海外では相当の盛り上がり
- ラムダ式の適用事例でのアピールポイントは、予想通り、匿名クラスの置き換えによるステップ数削減。
- 批判を避けるためか、Javaの有料オプションの話題は要最小限
- 有料オプションの話題は「赤い話はなるべくしません」「これで最後です」といった風に、意図的に避けられていました。
- オープン性、革新性を強調するイベントなので、お金の話はしたく無いようです。
アーキテクチャトレンド
- スライド -> http://www.slideshare.net/yusuke/j1jp2014-architecture
- 個人的には、一番面白いセッションでした。
- 「仕様の確定」から「価値の提供」へのシフト
- SIerとしては、「う〜ん、そんなこと言われても・・・。」という感じです。
- 製造業をモデルとして、階層化された流れ作業で仕事をするスタイルなので、適用は厳しいです。
- ぶっちゃけて言うと、顧客価値よりも、自分の仕事の確保のほうが重要ですし(みんな口には出さないけど、行動原理は・・・。)
- 今年最大の流行語はMicroservices Architecture
- DDDも流行中
- NoSQLを手放しで褒める人は皆無
- NoSQLはイケてない、でもRDBMSもイケてない -> DBはもっと進化が必要!
- Consistencyは欲しい!
- Dockerも流行中
- その他
- 「レイヤ」や「抽象化」等の言葉が出てきたのは、ソフトウェア技術の話っぽくて好き。
- 流行をゴリ押しするわけではなく、俯瞰的に見る感じで、色々考えさせられました。
Java EE Report
- スライド -> http://www.slideshare.net/agetsuma/java-ee8-report
- トップバッターはServlet 4.0
- やはりHTTP/2の影響大
- SSEの仕様は決定していない模様。使いやすければ、Webアプリのつくりが根本的に変わりそう。
- JSF, JAX-RSは地味に更新
- MVC1.0
- CDIの強化
- JPA関連の話題が皆無
- その他
まとめ
- 革新は無いけど、改善は続いているようです。
- コミュニティを大事にしてくれるのはよいですね。
- 海の向こうのスケールの大きいイベントなので、日本の中小企業に勤める普通のサラリーマンとしては、あんまり実感が沸きませんでした。
- 今私が所属している会社のSIでJavaを使い続けるのは厳しいというのが、率直な感想です。
- 更新のペースがSIの感覚と比べて速い(ランタイムやミドルがすぐEOLなのは困るというか、現在進行形で困っている)
- フレームワーク、言語の仕様が複雑で下請け先の量産型プログラマでは使いこなせない(プロジェクト遅延に直結するくらい、道具の難しさがボトルネック。自動化は制約や拡張の開発で問題を余計に複雑にする。)
- 機能、互換性の足切りや、やりたいことがあるけど、道具を理解できない etc...でドツボに嵌りそう(というか、嵌ってます)
- 流行を中心に機能拡張されるので、SIの要求と方向性が異なる(採用を検討するけど、ニーズに合わないので却下されたり。
- 独自の「SIのニーズに沿った言語、Fw」を自作するか、思い切ってJavaでのシステム開発はきっぱり諦めて、パッケージやSaaSの適用、コンサルに特化すべきなのでは。